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会計帳簿と決算書作成の目的
わが国の商法は、商人(個人事業者と会社)に「会計帳簿と決算書」の作成義務を課していますが、
その規定をさかのぼっていくと1673年のフランス商事王令(世界最初の商法)にたどり着きます。
この法律では、商人に「会計帳簿と決算書」の作成義務を課すとともに、罰則として「破産した場合、
最寄りの裁判所などに会計帳簿を掲示できない者は死刑に処す」という罰則を設けていました。
「なぜ商事王令は外部に報告する義務がない個人事業主にまで決算書の作成義務を課していたのでしょうか?」。
それは、決算書の本質的な報告先が経営者であるからなのです。つまり、会計帳簿と決算書の作成義務は、
「業績を把握している経営者は破産に至る確率が低い」という歴史的事実に基づいているのでは無いでしょうか。
「会計帳簿と年次決算書」作成は、経営者の義務であるとともに、経営者の権利であるという理解が必要です。
権利とは、
@会計帳簿の証拠力を確保するため A破産を防止し、健全な経営をするための二つです。
その際に重要なのは、
「正確で適時に会計帳簿を作成することです」
私たち職業会計人は中小企業の経営者の皆様に会計の重要性を気づいて貰う仕事の専門家であると言えるのです。
つまり、職業会計人は「会計を武器にして会社を強くする」という発想を持つことが重要です。
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TKC会計人による巡回監査
「TKC会計人の行動基準書」は巡回監査を「巡回監査とは、会員が関与先企業等を毎月及び期末決算時に巡回し、
会計資料並びに会計記録の適法性、正確性を確保するため、会計事実の真実性、実在性、網羅性を確かめ、
かつ指導することである」と定義づけています。
巡回監査の実施がすべての業務の基礎となりますが、それは租税正義実現のため、関与先様の帳簿の証拠力
を高めるため、関与先様に対して会計指導をするため、関与先様に対する経営助言をするために必要なのです。
◎ 巡回監査体制を構築する上で五つの留意点があります。
@ 原則としてすべての関与先様に対して実施すること
A 月次巡回監査報告書を必ず使用すること
B 巡回監査は試査ではなく全部監査を前提とすること
C 関与先様の受け入れ体制を構築すること
D 全関与先様に対する翌月巡回監査率を管理すること …以上の5点です。
私たち職業会計人が「会計で会社を強くする」という発想で真剣に巡回監査に取り組むことによって
中小企業の体質がより強くなるものと信じます。