□■□ 固定資産税について ■□■



【1】相続対策としての賃貸住宅経営

■ 相続対策としてのメリット
  @景気の波の影響が少ないので、長期安定収入が確保できます。
  A長期安定収入が確保できるので、新規事業への資金面の下支えが可能になり、
   余裕を持った事業活動ができます。
  B長期安定収入が確保できるので、老後の生活にも潤いを与えます。
  C収益をプールして、相続税の納税資金に回すことができます。
  D相続財産の評価額の引き下げが可能になるので、相続税の節税ができます。
  E土地の固定資産税が軽減されます。


【2】固定資産税対策としての賃貸住宅経営

賃貸住宅経営のメリット
  @固定資産税が所得税の計算上必要経費になるので、所得税が節税できます。
  A賃貸住宅の敷地の固定資産税の課税標準は、1戸当たり200uまでの部分が6分の1に
    減額されるので、税負担が軽減されます。
  B賃貸住宅を新築すると、建物の固定資産税が3年間(3階建以上の耐火建築物なら5年
    間)、その税額が2分の1になります。
  C相続税の納税猶予を受けている都市型農地(特定市街化区域農地)を転用して賃貸住宅
    を新築すると、家屋とその敷地について固定資産税が軽減されるし、農地の20%を越え
    る転用でも、これまで同様、相続税の納税猶予も継続できます。

都市型農地を転用して賃貸住宅を建てる、賃貸住宅の要件
  @床面積の50%以上が貸家として居住の用に供されていること
  A床面積が60u以上200u以下(共同住宅等の場合は、各独立部分ごとに50u以上
    200u以下)であること
  Bその貸家住宅の敷地の用に供される土地が良好な居住環境の整備のための公共施設
    の整備が行われたものであることにつき市長の認定を受けたものであること
  C転用された特定市街化区域農地で旧所有者が引き続き所有している面積が賃貸住宅の
    総敷地面積の2分の1以上であること

※アドバイス
  ○ 都市型農地を転用して賃貸住宅を新築する場合の敷地については、耐火又は準耐火構
    造の要件も、階数要件もありません。
  ○ この場合に小規模住宅用地として課税標準を6分の1にした上で、更に税額が軽減され
    るので、駐車場用地・倉庫用地等の非住宅用地に比べて固定資産税の負担が大幅に
    軽減されます。


【3】居宅・賃貸併用住宅で小規模宅地の評価減を効果的に活用

1.特定居宅用宅地等は240uまで80%の評価減
   相続で自宅や事業をしている土地を相続人に引き続ぐ際に、相続税が払えずにこれらを売
   却しなければならなくなると大変です。そこで、これらの土地を評価するときに、一定の面
   積まではその評価額の50%ないし80%を減額しようという制度が「小規模宅地等につい
   ての課税価格の計算の特例」です。通常の居宅用宅地であれば最大200uまで50%、特
   定居宅用宅地等に該当すれば最大240uまで80%減額されます。

2.誰がどんな条件で取得すれば適用を受けることができるか
   特定居住用宅地等になるかならないかは、誰が居住していたのか、誰がこれらの住宅用宅
   地を引き継いだのかその後どのように利用するのかによって適用の可否が判定されます。
   例えば、今まで別々に暮らしていた親子が一緒に暮らし始めるのも「小規模住宅用地の評
   価減額」の特例を上手に活用することになるわけです。

  ・被相続人か、被相続人と生計を一にしていた親族の居住に供していた家屋の敷地(宅地)
   @配偶者が取得した場合
   A被相続人と同居していた親族が申告期限まで引き続いて居住している場合
   B @ 及び A の者がいない場合で、一定の場合
   C被相続人と生計を一にしていた親族が相続開始前から申告期限まで自己の居住の用に
    供している場合

3.賃貸住宅と自宅の併用住宅は敷地全体に適用される
   自宅を建て替えるときに賃貸住宅との併用住宅を建てると、その敷地全体が特定居住用宅
   地等の評価減額の適用を受けることができます。
   4階建ての賃貸ビルを建てて、その4階を自宅にし、1階から3階を賃貸住宅にしたとします
   と、土地の評価をする際に面積按分した賃貸住宅部分については、貸家建付地、建物の賃
   貸部分は貸家となって評価が下がります。その上その敷地全体について特定居住用宅地
   の軽減特例の適用を受けることができるのですから大変有利になります。
   賃貸住宅の収益を建築のための借入返済にすることができ、しかも相続税評価額が下がる
   のですから、一石二鳥の方法といえるでしょう。

4.居住用宅地等の特例を上手に受けよう
   両親の最初の相続(一次相続)の時、誰が適用を受けるのかも大きなポイントです。
   配偶者は法定相続分と1億6000万円のいずれか多い金額までは相続税の軽減措置があ
   り、相続税を払わなくていいのですから、小規模宅地の評価減の適用を受ける必要はない
   といえるでしょう。したがって、後継者が一次相続でも二次相続でも、一番有利な宅地でこ
   の特例の適用を受けるようにすればいいわけです。
   特定居住用宅地等を相続する場合には、240uを2回分確保できるか注意した上で取り組
   んでください。
   なお、相続税の申告期限までに相続が分配されていない宅地等については、原則としてこ
   の特例は適用されませんので、財産分けでもめるようなことのないようにしておくことも大事
   な生前対策です。


【4】固定資産税は住宅用地に転用すれば大幅軽減

1.固定資産税の住宅用地の課税軽減の特例
   土地に係る固定資産税は、その土地の利用形態によって異なります。
   青空駐車場、シャッター付にかかわらず駐車場用地や倉庫用地、店舗用地について非住宅
   用地としての軽減のない固定資産税がかかります。
   ところが住宅用地については、次のように1戸当たり200uまでは、小規模住宅用地とし
   て、固定資産税は課税標準が評価額の6分の1に、都市計画税は3分の1に軽減されま
   す。200uを超える部分については一般住宅用地として、敷地のうち住宅の床面積の10
   倍まで固定資産税が3分の1、都市計画税が3分の2に減額されます。

2.税額が6分の1になるわけではない
   ここで注意したいのは、課税標準が固定資産評価価格の6分の1などになりますが、それ
   がそのまま今納付している固定資産税の「税額」が6分の1になることにつながるのではな
   いということです。
   例えば今駐車場用地として利用している土地の固定資産税は、固定資産税評価額そのも
   のに税率がかけられて計算されているのではなく、もともと負担調整措置により、その評価
   額から何割か割り引かれた課税標準に税率がかけられて税額計算されています。
   つまり、課税標準が固定資産税評価額の6分の1になるわけではありませんので、今支払
   っている税金が6分の1にならないのです。この点に留意ください。

3.新築住宅等に係る固定資産税は軽減されることも
   次にあげる要件に該当する新築住宅については、その家屋の固定資産税のうち、居住用
   部分(共同住宅等の場合は基準住居部分に限ります。)に対応する税額(居住用部分又は
   基準住居部分の床面積が120uを超える場合は、120uまでの部分に対応する税額)の
   2分の1に相当する金額が、新たに固定資産税が課される年度から3年度分にわたって減
   額されます(地上階数3以上の耐火・簡易耐火建物は5年度分)。
   居住用部分:総床面積の50%以上であること
   床面積  :居住用部分の床面積が280u以下で50u以上であること
   (共同住宅等の場合は居住用として独立的に区画された一の部分で床面積が280u以下
   50u(その部分が貸家用であるときは40u)以上のもの(基準住居部分)を有すること)

4.賃貸集合住宅の敷地はその戸数×200uまで軽減
   賃貸集合住宅はその敷地について、その戸数×200u分まで小規模住宅用地の軽減特
   例が適用されますので、ほとんどのケースでその敷地すべてについて軽減を受けることが
   できます。しかもその住宅の敷地内にある専用駐車場用地についても適用対象になります
   ので非常に有利です。
   また、定期借地権用地として土地を賃貸して、賃貸人が住宅を建てて住めばその敷地は住
   宅用地になるため、この場合も1戸当たり200uまでは小規模住宅用地として、そして
   住宅の床面積の10倍までは一般住宅用地として固定資産税が軽減されます。


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